「手積みだョ!全員集合」というステッカーを見たことはないだろうか。私はあの類のステッカーが大好きである。見かけると、なぜこの人はこのステッカーを選んだのだろうかと想像したりする。アマゾンで検索すると色々と出てくる。何個か紹介したい。
今回紹介する画像で断りの無いものはAmazonからの引用です。
手積みだヨ!全員集合
「手積みだョ!全員集合」である。ホワイトカラーの方は意味が分からないかもしれないので解説しよう。
トラックに荷物を積むのはトラックドライバーの仕事の一つである。一言で荷物を積むと言ってもいろいろな形態がある。
パレット積み
パレット積みというのがある。パレットに組まれた荷物をフォークリフトでパレットごと積むのだ。ドライバーに優しい仕事である。パレチゼーションバンザイ!
カゴ車積み
荷物の入ったカゴ車をトラックに乗せるのがカゴ車積みだ。パワーゲートなるものを使うこともある。カゴを引っ張るのは重いこともあるが、比較的ラクな仕事だ。
手積み
手積みである。トラックに直接【手】で荷物を【積む】から手積みなのだ。人力頼りの辛い仕事だ。
一人で手積みを行っていると、トラックの荷台に上がったり降りたりするのが大変な事に気づく。そんなとき「手積みだョ!全員集合」と言うことで、仲間が駆けつけてくれる場合がある。
仲間がトラックの下から荷物を渡してくれれば、自分はトラックから降りることなく、荷物の積付けに集中できる。体力の消耗も少ない。仲間の人数が増えれば更に頼もしい。トラックの手積みは一人よりも二人、三人と人数が増えるほどスピードが上がり、仕事は楽になるのだ。
ただし、「手積みだョ!全員集合」と呼んで仲間に駆けつけてもらうには、普段から良好な人間関係を築いておかなければならない。また普段から他の人が「手積みだヨ!全員集合」と呼んでいるときには笑顔で駆けつけるようにしていなければならない。つまり、陽キャでコミュニケーション上手なドライバーでなければ「手積みだョ!全員集合」のフレーズは使えないのである。
一匹狼気取りは一人で手積みをしなければならない。
関連して【トラック野郎 働く男は手積みだぜ!】というものもあった。
陽キャになりきれない一匹狼気取りのドライバーにはこっちのステッカーがお似合いかもしれない。
最大積載量関連
最大積載量関連のおもしろシールを数多く見かける。貨物車は最大積載量を表示する義務がある。表示がなければ車検が通らないのだ。
車検に通る表示
見たことがあると思う。トラック等貨物車の後ろに貼ってある最大積載量ステッカーだ。軽トラから大型トラックまで貨物車には貼ってある。
これのパロディーと思われる、おもしろステッカーが多くあるのだ。順に見ていこう。
つめるだけ
重量なんて気にしない。積めるだけ積んでやるという意気込みを感じる。頼もしい。ウロコシールなのもおしゃれだ。
ちょっとだけ
あまり積みたくなさそうだ。最大積載量はちょっとだけらしい。丸文字のフォントがカワイイ。
美人だけ
美人しか積まないとの主張だ。美人を荷台に積むつもりだろうか。助手席に乗ってもらうのかもしれない。自分の顔はどうなんだと問いたい。ともあれ荷物を運ぶ気はあまりなさそうだ。
分かんねえ・知らんがな
どちらも最大積載量は分からないというスタンスだ。仕事が忙しくて荒ぶれている印象を受ける。怖い。
会社次第
最大積載量は会社の指示次第ということだろうか。過積載になろうと、会社の指示であれば仕方がないという投げやりな印象を受ける。
ひょっとしたら会社の言うことはよく聞く従順なドライバーかもしれない。
気分次第
気分次第である。投げやりな印象は否めないが、会社次第よりも主体性を感じる。気分がノッたときにはめちゃくちゃ頑張ってくれそうだ。一方気分の乗らないときには期待できそうにない。
子供が乗っています系
「子供が乗っています」系のパロディーステッカーも紹介したい。
ちなみにこの「子供が乗っています」系のステッカーは、物議を醸すことが多い。「子供が乗っているからなんなの?」「自慢?」「子供が載っているくせに飛ばしてんじゃねーよ」等々である。「子供が乗っています」ステッカーの目的に関しては諸説あるが、例えば事故が発生したときに、車の中に子供が取り残されないようにという目的がある、というのを聞いたことがある。今回はそれらは気にせずに話を進める。
ノッています
「赤ちゃんがノッています」である。ノリノリである。「だから何?」と怒られそうな要素も感じる。楽しそうなステッカーではある。
調子に乗っています
「調子に乗っています」である。調子に乗っているらしい。お調子者らしきシルエットが描かれている。たしかにこんなステッカーを車に貼っているのを見ると「調子に乗っているなぁ」と思ってしまうかもしれない。
ノリに乗ってます
「ノリにのってます」である。ノリノリなのだろう。エグザイルを連想させるシルエットが書いてある。金髪でウェーイなおっさんが運転しているのを想像してしまう。だとしたら鬱陶しいなあ。
脂が乗っています
「脂(あぶら)が乗っています」である。おっさんの自虐ギャグだろうが特に面白くはない。不摂生の招いた結果である。車の中が臭そうだなぁという印象を抱く。
ネコが乗っています
「ネコが乗っています」である。気になるのはそのシルエットである。サザエさんのタマを連想してしまう。以前サザエボンが販売差し止めになったようにサザエさんは版権関係が厳しいイメージがあるが、このステッカーは大丈夫なのだろうか。
特に誰も乗ってません
「特に誰も乗ってません」である。誰も乗っていないらしい。「子供が乗っています」に対するアンチテーゼを感じるステッカーである。小さく「NOBODY」と書いてあるのもイカス。ちょっと好き。
その他メッセージ系
その他にも謎のメッセージを発するステッカーがある。何点か紹介したい。
ゆっくりだっていいじゃないか
「ゆっくりだっていいじゃないか エコだもの」である。相田みつをチックだ。おじさんって相田みつを好きですよね。
運転がへた
「運転がへた過ぎて自分でもビックリしています。」である。運転をしてみたら己の下手さにびっくりしたという告白である。突然そんな告白をされても応対に困る。自虐的ですね。
車間距離をとりましょう
「この文字が読めたら あなたは近づきすぎています 車間距離をとりましょう」である。面白い。読めたときにはもうギルティなのだ。読めてはだめなステッカーである。車間距離は大事。
いつもスベってすみません。
「いつもスベってすみません。」である。いつも面白いことを言っているつもりが全然面白くないということだろうか。滑るというのはドリフトを表しているのかもしれない。ドリフト族であることを顕示している可能性もあるということだ。
同乗するならカネをくれ
「同乗するならカネをくれ」である。安達祐実主演のドラマ「家なき子」での名台詞「同情するなら金をくれ」のパロディーだが、若い人はわからないかも知れない。安達祐実はこのドラマで子役として有名になったんですよ。
三毛猫が家にいます
家に三毛猫がいるらしい。だから何?と言われそうである。「もし事故で私が動けなくなったら、家に居る三毛猫のことはお願いします」という捉え方ができない事もない。ただ、そうだとしてもステッカー以外の方法がいくらでもありそうだが。
終わり
このようなステッカーを作っている会社では、ステッカーにこんなセリフを書いたら面白いとか、こういうのが売れるとか真面目な会議をしているのだろうか。今後も面白いステッカーを期待しています。